立川 税理士が支持される理由

アメリカ政府は国民の意思に従って運営されていること。 そして、政府の役人たちはアメリカ国民の福利のために仕事をしていること、である。
二○○八年二月、AIGにはさらに四○○億ドル(約四兆円)の追加融資が必要であると発化できる。 M(現金自動預け払い機)になってしまったのだ。

「大きすぎて潰せない」とは「生かしておくには大きすぎる」AIG、F、F、そして続々と銀行が政府に救済されるのを見て、自分たちも救ってもらおうとしたのが自動車大手三社(ビッグ・スリー)である。 大企業の場合は、「大きすぎて潰せない」とよく言われる。
これはつまり、そうした大企業を倒産させてしまうと人々への影響が大変に大きい。 だから倒産させられない、ということだ。
もっと詳しく説明すると、大企業は他の多くの企業と関係を持っている。 倒産してしまうとそれらも倒産の危機に直面したり、実際に倒産したりして、経済全体に大きな波及効果を及ぼしてしまう。
しかし、大企業の倒産については別の考え方も存在する。 ある企業が六つの部門を抱え、そのうちの四部門が黒字で、二部門が赤字だとする。
この企業にとって二つの赤字部門を整理することがよいことである。 消費者の需要に応えられない部門に資源を投入して無駄にしてしまうよりも、その資源を残りの四つの黒字部門に回すべきだ。
企業にとって、黒字部門に寄生している赤字部門を切り捨てることが、より健全なことである。 そうすることで、企業全体を活発になれる。

健全で競争力のある企業が富を浪費し、資源が行かないようにしてしまう活動を止めることで、経済は前進する。 こうした考え方からすると、私たちが「大きすぎるから潰せない」と教えられてきた大企業は、実際のところ、「生かしておくには大きすぎる」ということになる。
潰れるべき大企業が延命策によって生き続ければ生き続けるほど、他の健全な企業に回るべき資本と資源が無駄遣いされてしまうのだ。 資本と資源が健全な企業に回ることは、消費者から見て、より生産的であると言える。
政府の救済策のせいで潰れるべき大企業が生き残ると、資本の健全な流れと経済の回復を阻害してしまうのだ。 リーマン・ブラザーズのたどった運命は、大企業が倒産すると何が起こり、それによって経済に何がもたらされるかを示す好例となった。
リーマン・ブラザーズは総資産六三九○億ドル(約六三兆円)、社員二万六○○○人の巨大企業であった。 リーマン・ブラザーズが倒産すれば、経済に悪影響を及ぼし、「大きすぎて潰せない」という主張の正しさが証明されるはずだった。
しかし、実際には何も起きなかった。 二○○八年九月、リーマン・ブラザーズは倒産した。
すぐに受け皿が見つかった。 そして何も不都合なことは起きなかった。
それがリーマン・ブラザーズという大企業が倒産を宣言したときに起きたことの全貌である。 地球は軌道を外れなかつ規模のものである。
たし、太陽に向かって進んだりもしなかったのだ。 ワシントン・ミューチュアル(WaMu)はアメリカ最大の投資貸付銀行だったが、これも二○○八年九月、預金引き出しが増加し、経営危機に直面した。

JPモルガンがワシントン・ミューチュアルの採算部門を買うことで、ワシントン・ミューチュァルは生き残った。 リーマン・ショックが起きた二○○八年九月末には、プッシュ政権は、一度限りの救済策では経済危機に対処できないと分かった。
さらに大規模な救済策が必要だった。 P財務長官とBFRB議長は、アメリカ国民に、金融分野への包括的な救済策パッケージの実施を提案した。
世論も、金融機関がこの救済策パッケージを受け入れるように迫った。 金融機関が救済策を受け入れずに倒産してしまうと起こるであろう悲劇的な話ばかりを、政府の役人たちが喧伝して回ったからだ。
その内容は、人々の年金プランが破綻してしまうこと、住宅価格の下落、中小企業の資金繰りの悪化による様々な支払いの停止(これは健全な中小企業が銀行からの緊急の資金で支払いをしていた場合だ)等々である。 救済策はすぐにでも承認されねばならなかった。
それほど急を要していた。 この救済法案に反対する人、もしくはその可決を遅らせようとする人は、イデオロギーに染まりきっているか、馬鹿だ、と言われた。
厚さ四四ニページにもなる法案の中身をちゃんと読む時間さえなかった。 議論する時間もなかった。
何を議論することがあるだろうか?「カネを借りることが全くできなくなっているのだ」こんな不確実な時代であっても、高いリスクに対する金利がついてでも、信用基準を満たしている人間は、お金を借りることができる。 信用基準を満たしている人間にだけ銀行が貸し付けておけば、私たちはここまで苦境に陥ることはなかったのだ。
経済の後退局面、特に現下の経済危機の局面においては、貸付基準は厳しくされるべきだ。 それは、果たしてこの分野は大丈夫だろうかという疑問が、当然多くの産業部門に生まれるからだ。

思慮を欠いた過度の貸付と信用創造によって、利益を生まない分野や馬鹿げた産業分野に資本(資金)が回ってしまい、経済状況は悪化してしまった。 こういうときは経済構造を再構築する時間が必要なのだ。
市場参加者が、どの投資が健全で、どの投資が資本の無駄遣いなのかをちゃんと判断できるようにすべきだし、モノの価格が市場の実勢を表すものになるようにすべきだ。 そうすることで、経済活動において、合理的な計算をすることができるようになる。
銀行は、なすべきことをしっかりなすべきだ。 それは、銀行が健全で分別ある貸付基準を守り、ローンの申し込みをもっとしっかり精査することだ。
救済法案の、正式名称は、二○○八年緊急経済安定化法案であるが、この内容は、財務省に七○○○億ドル(約七○兆円)の予算をつけて、これだけの金額の不良債権を政府が「一斉に」買い取る、というものであった。 これはつまり、銀行のもつ不良債権を互いに購入し合い、それを市場価格の安値で売却して実損を出す(償却する)。
そして、損の出た分だけ、財務省から金を出してもらうという方法が可能になる、とする)。 そして、いうことだった。
CBSのD・M記者は次のように警告を発した。 「緊急経済安定化法の下で、銀行たちは全部で一○○○億ドル(約一○兆円)の不良債権を買う。
その大部分がサブプライムローンである。 これらはすぐに価値を失って、紙切れになってしまう。
その後、不良債権を抱え過ぎたとして次々に倒産を宣言し、財務省にその不良債権を倍の二○○○億ドル(約ニ○兆円)で買い取ってもらう、というビジネスを銀行はやりかねない」この救済策の肝心な点は、不良債権を金融機関から買い上げることだ。 そして不確実性(倒産の可能性)を減らし、凍結してしまった銀行間貸借を活発化させることであった。
銀行間貸借が止まったのは、比較的健全な銀行が不良債権を抱えていると思われた銀行に貸し付けるのを蹄路したからだ。 こうして、納税者が、不良債権の処理に責任を負わねばならなくなった。
政府の救済策に対しては健全で説得力のある反対意見があった。 ところが、政府の高官たち不良債権の種類についても、住宅ローンの他に、自動車ローン、クレジットカードのローン、学資ローン、商業ローンなど多岐にわたるものとなった。

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